人間関係−−相手のために立場を取る

ランドマークワールドワイド

ブレークスルーテクノロジーコースリーダー

ナンシー・ザポルスキー博士

人間関係の中で生まれ得る深遠な愛は、同じ方向を向いているという深い感覚、例えばビジョンが一致している、人生での根本的な意図や目的が一致しているという感覚から発するものです。その感覚の中で互いに、相手の存在、成長、繁栄のための空間が互いの中にあることを知っています。人間関係は創造的な行為であり、行動の中に現れるコミットメントです。つまり相手のために立場を取ることです。

疑い、考慮、相違が生じたとしても、それは相手に対する自分の立場に反するものでも覆すものでもありません。むしろ、いま目の前に出てきたこととのダンスへのご招待です。人間関係の質やパワーを左右するもの、あるいは人間関係を損なうものは、その関係の内容物(コンテンツ)、つまり状況や出来事ではありません。状況や出来事をどのような器(コンテクスト)に入れるか次第なのです。

ところが、ある人との関係において欠けているものや、逆にあって欲しくないものについて、まるで「満足しないこと」が任務であるかのようにただ文句を言っているとしたら、自分がそうしているということを認識するのは大変に有益です。私たちの行動が不満の産物であるとき、その行動にどれほどの力があるでしょうか。人との関係の中に何か欠けているものがあるときに、「私がそれを提供する」と約束すると、それは私をリスクにさらすことになります。そして単に不満を言っているだけなら何のリスクもありません。私たちは、リスクを引き受けることによって、つまり、互いに自分をさらけ出すことによって、本当の自分自身になっていくのです。

何らかの事実がその人との関係を限界づけるということはありません。あるのは、可能性を制約する会話と、可能性を生み出す会話だけ。どうするかは私たちが選択できることです。人間関係とは、宣言としてーーあなたが他者のために取る立場としてーー現実の中に持ち込んでくるものなのです。

ナンシー・ザポルスキー

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ブレークスルーテクノロジーコースリーダー