記事 ウェブメディア “Thrive Global”掲載 「共有スペースでのトラブルを解消する凄技」

予約した会議室を無断で使われた!そのアップセットが広範囲に影響する前に、瞬時に凄技で解消しませんか?

ウェブメディア “Thrive Global”
イッツィー・ウィーナー著
2018年2月21日

共有スペースでのトラブルを解消する凄技

ジョスリン・ハーマン=サッチオ
コミュニケーションの専門家
ランドマークワールドワイド・シリーズディレクター

人生に摩擦は付きもの。職場での摩擦で感情的になってしまい、仕事の生産性が落ちることもあります。摩擦を蔓延(はびこ)らせたままにしておくと、人間関係に悪影響が出て、相手との関係が行き詰まります。そんな困った事態を招かないために何ができるでしょう? 摩擦が高じてさらに深刻な問題に発展するより早く、意見の食い違いを発見した時点で解消するには、どうしたら良いでしょうか。

ランドマークワールドワイド社は、人が相手に対して心の平安を失ってしまう仕組み、つまりアップセット状態に陥る仕組みを、アップセット・テクノロジー®と呼んでいます。

摩擦が生じたとき、どこでコミュニケーションがうまくいかなかったのか、どのように摩擦を修復できるのか、などの段階を理解しておくと、健全な人間関係に至る道筋が見えてきます。この記事では、アップセット・テクノロジー®をどのように使えるかを紹介します。

人はなぜアップセットするのかーーそこには個々の理由が無数にあるように見えます。しかし実際には、人がアップセットする理由はどれも、次の3つの基本領域にまとめられます。

・配達されなかったコミュニケーション
・挫かれた意図
・満たされなかった期待

思っていることや感じていることを敢えて人から隠すとき、或いは何らかの理由で言う必要のあることを言えないと感じたとき、その理由は何であれ、私たちの内部で恨みや不満が生じます。するとそれが後から、間接的な攻撃行動となって(時には、明白な攻撃行動としてさえ)出てきます。例えば、ランチのときに普段より大きめな音を立てて電子レンジの扉を閉める、コーヒーサーバーが汚れたままになっているのが気に障る、廊下ですれ違うときに相手と視線を合わせない、などです。これらは配達されなかったコミュニケーションの結果です。

挫かれた意図が発生するのは、物事が特定の方向に行くことを望んでいるときです。例えば、あなたがクライアントに好印象を与えたくて、会議室を手配していたのに、別の利用者が共有スペースの予約表を無視して勝手にその会議室で電話会議をしていたとしましょう。あなたはがっかりするでしょうし、しまいには相手に非難を向けるでしょう。これが、挫かれた意図によるアップセットです。

期待は、よくあるアップセットの源泉です。多くの人は、自分が受けた教育方針や、道徳規範、コミュニケーションの仕方などに基づいて、自分に関わる人たちに何かを期待します。わざわざ時間を使って自分の期待を表明することなどしないかもしれません。私たちは単に何かを期待し、その期待に応えるために何をすべきかを相手は当然知っているものだと決めてかかっています。早く代金を支払ってくれると期待していたのに、相手が1日遅れで支払ったら、あなたは怒ってしまいます。このような期待が満たされなかったとき、アップセットが起きがちです。

ある状況の中で、自分がアップセットしていると気づいたら、次の質問を自分にしてみて下さい。

・私が言っていないことは何か?
・何が達成されていないのか?
・私のどの期待が満たされていないか?

質問の一つまたは全部に答えると、あなたを悩ましていることの根っこの部分を掴む助けになります。同時に、自分の感情をコミュニケーションする最良の方法も見えてくるでしょう。

「悪者探し」抜きで、「問題解決」を目指す
相手を悪者にするような言い方は一切せずに、相手にあなたのアップセットの理由を伝えます。望ましい最初のステップは、できるだけ「あなたが〜」という言葉を使わないことです。例えば、先ほどの会議室の事例で見てみましょう。あなたはそのときは何も言わなかったのですが、数日経ってから、オフィスでの自分の態度がよそよそしくなっているし、気も短くなっていることに気づいたとします。もしあなたが、自分のアップセットの源を認めることができたら、こんな風に会話できるかもしれません。

「あの日からがっかりした気持ちを隠していました。クライアントにいい印象を持ってもらいたくて会議室を使う予定でしたが、部屋が使えませんでした。共有スペースにある予約表に入れておけば守られると思っていました。そして、そうならなかったときに私はアップセットしました。今後は、予約せずに会議室でミーティングをするとき、そこに私の予約が入っていたら、一声かけていただけませんか?」

この事例では、あなたは自分の感情の源を特定し、相手にあなたがどんな風に感じたかを、願わくば相手が非難されていると感じることなく聞ける機会を提供し、そして解決案を提案しています。

被害者にならない

齟齬(そご)が生じたとき、もう一つ念頭に置いておくべき重要なことは、あなた自身が被害者にならないことです。相手の中でどんなことが起きているかは、外からは知りようがありません。不機嫌なのか、アップセットしているのか、それをコミュニケーションするかどうかは相手次第です。そんなときには、先ほどの質問を相手に尋ねてあげて、その人にコミュニケーションする機会を提供することができます。

・何か言う必要のあることがある?
・計画通りにいかずにアップセットしたことが何かある?
・期待通りにならなかったことがある?

常にコミュニケーションの扉を開けておく、自分自身のアップセットしているという体験(気持ち)に対して責任を持つ、その責任を他者に押し付けないーーこれらによって摩擦から生じる緊張をほぐしていくことができます。これが難しい場合もあります。もし練習が必要だと思ったら、ランドマークワールドワイドの「自己表現とリーダーシッププログラム(SELP)」を試してみて下さい。どうやって自分自身を十分に表現するのか、どうやって変化を作るのか、リーダーであるとはどういうことなのかが学べます。世界中の何百万もの人々が、コミュニケーションやコミュニティについてランドマークワールドワイドで学んだことを活用しています。自分のコミュニティの中にある摩擦や不一致自体をトランスフォームすることを学び、自分の士気を維持し、約束を存在させるためにコミュニティを活用し、コミュニティに命を吹き込み続けて下さい。

ジョスリン・ハーマン=サッチオは、ランドマークワールドワイド社のコミュニケーション エキスパートです。ランドマークワールドワイドは、個人や仕事面での成長、訓練、発展のための教育会社です。240万人以上の人が、ランドマークワールドワイドの様々なプログラムを活用して人生や地域社会で飛躍的な成果を引き起こしています。ここから世界中に10万以上もの地域プロジェクトが生まれてきました。ランドマークワールドワイドの旗艦プログラムであるブレークスルーテクノロジーコースでは、人々は業績やパフォーマンス、コミュニケーション、リーダーシップ、そして人生全体にわたる満足度などにブレークスルーを起こしています。

 
ブレークスルーテクノロジーコースなどのセミナーに関する詳しい内容は、
ランドマークワールドワイドの公式サイトをご覧ください。

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