健やかな経済で新年を迎えるための処方箋「3C」
健やかな経済で新年を迎えるための処方箋「3C」
ウェブサイト「HRドットコム」掲載
ランドマークワールドワイド
ブレークスルーテクノロジーコースリーダー
デイビッド・カニングハム
2019年1月9日付
クリスマスシーズンにクレジットカードを使い過ぎ、新年を前にしてその返済の悩みを何とかしたいと思っている人は少なくないだろう。でも別に年越しの借金を抱えていない人でも、健全な財務管理からの恩恵はあるのだ。できたばかりの借金を目の前にしている人も、既に返済が終わった人も、これから述べる「3つのC」を使えば、長期的な財政の健全化や、その他の財政上の目標の達成が可能だ。
処方箋 「3つのC」
1. 明確化(Clarity)
あなたも普通の人間だったら、あなたが「事実」と見なしていることは、実は、その事実についてのストーリーまたは解釈である。大抵の人は、自分で下した結論を、実際の真実と取り違えている。例を挙げれば、金銭的事実なら「私には借金が5万ドルある」である。金銭的ストーリーは「この借金は一生かかっても返せない」「僕はお金にだらしない」などだ。重要なのは、この事実と虚構とを分けることだ。
返済すべきものをすべて書き出そう。その後に、事実と、自分が作ったストーリーとを切り分けてみよう。次のことを覚えておいて欲しい。あなたが金銭的事実に付け加えた解釈は必ずしも真実とは限らないのだが、それでもその解釈が、あなたに見える可能性を狭め、苦境に陥れるかも知れないのだ。
明確化(Clarity)のコツ
- 事実は何で、その事実に対する自分のストーリーは何かに明確になる。
- 金銭的事実を書き出す。
- 「金銭的虚構」は締め出す。
- ビジネス思考で支出の削減を図る。
2. コミットメント(Commitment)
自分の財政状態について、何が事実で何が虚構であるかに明確になったら、やっと次の質問を問える。「本当に私がコミットしていることは何なのか?」
年末までに借金の一部を返済することだろうか?カードの未払いの完済だろうか?あるいは、貯金を始めることかも知れない。自分を触発し奮い立たせるような、それでいて実現可能な年間目標を作ってそれにコミットしよう。
コミットメント(Commitment)のコツ
- 自分を触発するもの。
- プロジェクトにする。
- 説明責任を持つ——誰かに自分のコミットメントを伝えておく。
3. スケジュール帳(Calendar)
この処方箋の中で、大抵の人が飛ばしてしまうのがここだ。その結果、失敗する。あなたが事実について明確になり、真正面からコミットメントに向き合ったら、次に大切なのは、適切な時機に適切な行動を取ることだ。願うだけでは現実にはならない。あなたの状況に変化をもたらすのは行動だけなのだ。
スケジュール帳を開いて、1)あなたが取る具体的な行動の時間を見積もる。2)いつまでにそれらを行なうのか、特定の日時をスケジュール帳に入れる。
買い物リストなら、冷蔵庫にメモを貼りつけたり、携帯電話に覚えさせておく必要がある。それと同じく、財政に関しても記憶を刺激してくれるものが必要になる。それならば自動引き落としにしてしまおう。それをしないなら、携帯電話のアラーム、あるいは、いつまでに何を支払うかを壁か机上のカレンダーに表示しよう。すると、毎月の目標を達成するための行動が呼び起こされる。
たとえば、来年1月末までに借金を完済したいとしたら、その実現のためには、毎月または隔月、分割払いでいくらずつ支払う必要があるかを、スケジュール帳に詳しく入れておこう。また、スケジュール帳で、今日から1か月後の日に印をつけ、その日までを倹約期間と定めておくのも良いだろう。次に、その期間中の毎日の出費、週ごとの出費、月ごとの出費をすべて吟味し、どこに違いを作れるかを見つけだすのだ。
返済額の多い順ではなく、支払い金利の高い順に先に返済していく。まず、すべてのカードについて各々の最低返済額を支払うのが最も有効だ。その上で、まだ余裕があれば、最も高利のカードの支払いを優先する。最低返済額の方は自動支払いを設定し、自動リマインダーを使って、毎月、期日通りに確実に支払えるようにする。次に、支払い金利の高いカードに追加して返済したい日をスケジュール帳に入れておく。
スケジュール帳(Calendar)のコツ
・成功のために計画を作る。
・スケジュール帳に毎回の返済予定を入れておく。
・自動支払いサービスや自動リマインダーを設定する。
今年からは「クレジットカードの悩み」にはお引き取りいただき、この「3つのC」を使って財政上の心の平安を作って行こう!
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