「ドゥルシュティ・ホリスティック視力回復訓練プログラム」
「ドゥルシュティ・ホリスティック視力回復訓練プログラム」
2018年8月13日掲載 アスミタ・コタリ
眼鏡なしでも見えるようになるための視力訓練プログラムの様子
チャンチャル・ニカムさんは、ランドマークの自己表現とリーダーシッププログラムを終えた後、「ドゥルシュティ・ホリスティック* 視力向上訓練プログラム」*1というプロジェクトを立ち上げた。「ドゥルシュティ」はサンスクリット語で「視力」を意味する。ニカムさんのプロジェクトは、視力を改善する自然な方法に関しての認識を高め、視力のセルフケアについての教育を普及させることを目的として始まった。このプログラムの主な基盤は、伝統的なヨガとベイツ・メソッドだ。後者は、眼科医のウィリアム・ベイツ博士が20世紀初頭に開発した視力の自己治癒のための体系だ。ベイツ博士は、自費出版の著書『メガネのいらない目に戻ろう』*2の中で、目を労る自然な手法を紹介して、目をリラックスさせることを推奨している。この本では、簡単な練習によって目の健康状態を改善し、メガネやコンタクトレンズが不要になる「ベイツ・メソッド」について詳しく紹介されている。ニカムさんのドゥルシュティ・プログラムは、その訓練を再現したものだ。
* 医学における「ホリスティック」という言葉は、人間や疾患を全体的な観点から捉える考え方を表す。病気や健康を
理解する際に、単に症状を治療するだけでなく、患者の全体像を考慮することが重要だという考え方である。
*1 “Drushti Holistic Eyesight Improvement Training Program”
*2 原著名 ”Perfect Sight Without Glasses”
ドゥルシュティ・プログラムの狙いは、手術や薬剤、特殊なレンズを使わずに視力を向上させることだ。ニカムさんは次のように考えている。「ほとんどの人は生まれてくるときは完璧な視力を備えていますが、自分で目のかすみなどを作り出してしまいます。視力は日常生活のストレスや緊張によって影響を受けるのです。目をリラックスさせることで、実際に視力を回復させることが可能です」。ベイツ・メソッドを実践することで、何十万という人々が、近視、遠視、乱視、内斜視、弱視などを回復させている。
ニカムさんがこのプログラムを作るきっかけとなったのは、2016年7月に義姉と義弟が要らなくなったメガネを処分したことだった。ニカムさんベイツ・メソッドの訓練を受講することにした。ドゥルシュティ・プログラムをデザインするため、また、ベイツ・メソッドについて調査を行なうためだ。
ドゥルシュティ・プログラムは、5歳から70歳までの人たちに有効だ。プログラムの中で、人々は目と心、身体と呼吸をリラックスさせる方法、脳と目を協調させる方法、中心に焦点を合わせながら周辺視野を広げる方法、アイチャートを使って近くも遠くもはっきり見えるようにする方法、そして最後に、自身を振り返って感情面での根本原因を取り除く方法を訓練する。人々の実感では、目の状態をより健やかで良好にするためのテクニックを毎日実践し始めると、眼精疲労の軽減、血行やリンパの流れの促進、涙の生成、心身のリラックスと集中力、クリアな視力、安眠、自信、といった効果が確実に得られたそうだ。
ドゥルシュティ・プログラムから、近視、遠視、コンピュータビジョン症候群、眼精疲労、ドライアイ、複視、白内障、さらには黄斑変性症などが改善され、約500人が直接または間接的に恩恵を受けている。ニカムさんのプロジェクトは現在、マハーラシュトラ州全域で実施されており、今後インド全体に広がっていくことが期待されている。
*Landmark Forum News URL:
https://www.landmarkforumnews.com/drushti-holistic-eyesight-improvement-training-program/