ダレン・デマトフ ブレークスルーに向かって走る
ダレン・デマトフ ブレークスルーに向かって走る
〈ランドマークのアイデアや区別を、長距離走に持ち込んでみると…〉
2019年10月8日
夢を追うためなら、ダレン・デマトフのランニングシューズはいつも走り出す用意ができている。 ダレンはシカゴの事業家で、ランドマークの卒業生である。シカゴマラソン出場13回を含め、世界中のマラソン大会に20回出場しているダレンは、「マラソンは、何が可能かについてのあなたの会話そのものをトランスフォームしますよ」と語る。
ダレンは明言する。走ることで一番重要なのは腹をくくることだ、と。「達成の仕方を知らなくても、まず目標を設定し、それを目指すのです」。自身のランドマークでの経験に結びつけて、彼はこう付け加える。「中でも『からっぽで意味なし』は大きな助けになりました。あれがなければ、僕は何度も止まってしまったことでしょう」
1995年にマラソンを始めたダレンは、納得のいかない走りをした後では、いかに悲観的になりがちかを知っている。それを念頭に置き、彼は意識して言葉を言い換える。 「うん、今の走りは良くなかった。これで終わりじゃない」
ダレンは、走る中で見つけたアカウンタビリティやブレークスルーを、人生の至る所で使っている。人生のパートナーと共に、これまでの25年間事業を経営してきて、ダレンはこのように言う。「タオルを投げて降参しても当然だと見えるような状況はいくらでもあったけれど、僕らは未来を向いて続けてきたんだ」。そして「自分のものの見方にこだわるのを手放し、互いに『相手は正しい』と創作する機会もたくさんあった」と付け加える。
どんなふうに始まったか
1995年、休暇から戻ったダレンは、できあがってきた自分の写真を見て(当時は写真を現像しないと見られない時代だった、とダレンは笑って付け加えた)、職場近くのスポーツジムに入会しランニングマシンで走り始めた。 ほどなく、次の「シャムロック・シャッフルレース」*に申し込んだ。そして、レースに惚れ込んだのだ。 痛みと高揚感の中で、すぐさまルームメートに、シカゴマラソンを走るつもりだと告げた。当時の彼は、一日12時間働くのは日常茶飯事。「夜中の2時でも走りに出かけていたんだ」と言う。 物事が混沌としているときでさえ、ダレンは走った。 そして、さらに走った。
* 訳注 バンク・オブ・アメリカ主催の8kmのレース
シカゴマラソンに5回連続で出場し、マラソンで4時間を切るという当時の目標を達成した。 成功を手にして、ランニングはこれで終わりにしようと決めた。それでも、10年の休止期間を経て再びマラソンを走り始め、2009年から毎年一つ以上のレースに出場している。 今年は4つの大会に出ることになっている。「決してそんなつもりはなかったけれど、毎回、自己最高記録を破ってしまうのです」。今、3時間22分でマラソンを走るダレンは言う。「僕のタイムは1時間、縮まりました。歳は20歳取ったけどね」
ブレークスルー・レース
ランニングでの最高のブレークスルーについて語ったとき、ダレンは、一つとして同じレースはないと明かしてくれた。
「22マイル地点で、スピードが落ちていることに気づきました。 太腿が痛むし、疲れていました。 頭の中の声はこう言っていました。『ハイペースを長くキープしたから、この辺で緩めてもいいよな』。 でも、そこではっと気づいたのです。『待てよ、実際に自分の身体に聞いてみよう』。そしたらなんとね、筋肉はそれほど痛くはなっていないし、体の疲れも危険なほどじゃなかったのです」
ダレンはそのレースで記録を9分間短縮した。 そして自分がボストンマラソンに出場できると知った。*
* 訳注:ボストンマラソンは出場資格タイムが定められている。
今、目指していることは?
事業経営とマラソンを走る以外には、ダレンはシカゴ・エリア・ランナーズ・アソシエーション(CARA)でマラソンのトレーニンググループをまとめている。この9年間、多くのランナーたちと協力して、レースに出場しながら慈善事業のための資金集めを盛り立ててきた。 彼の現在の目標は、アボット・ワールドマラソンメジャーズ6大会*を完走することだ。「2020年のロンドンマラソンを走って、シックス・スター・メダル**を獲得します」
* 訳注 世界で最も大規模な6つのマラソン大会。東京、ボストン、ロンドン、ベルリン、シカゴ、ニューヨークシティマラソン。
** 訳注 シックス・スター・メダル 6大会すべてに参加し、各大会の制限時間内に完走したランナーに送られる完走証。
英語サイト
https://www.landmarkforumnews.com/darren-dematoff-racing-towards-breakthroughs/
https://www.nbcchicago.com/news/local/web_why_i_run_darren_demattof_chicago/153327/