見れば分かるよ!
2018年2月19日
アスミ・コタリ
マイク・バーカーのプロジェクトが始まったのは、ランドマークの「自己表現とリーダーシッププログラム(SELP)」に参加した初日、2017年7月22日のことでした。このプロジェクトを思いたったきっかけは、マイク自身がイリノイ州にあるスペクトリオス・ロービジョン・センターの患者であることと関係していました。マイクは、前の年の4月に、スペクトリオス・センターの祝賀会で「見れば分かるよ(Seeing Is Believing)」という援助プログラムを知りました。イリノイ州のすべての弱視の子供たちが無料で医療診断や視覚補助具を受けられるよう支援するプログラムです。この素晴らしいプログラムに期待される支援ニーズは、運営のための資金供給をはるかに上回るものでした。マイクはなんとかして子供たちが光明を見出せるようにしてあげたいと思っていました。
マイクのプロジェクトには、「見れば分かるよ」プログラムのための資金集めと合わせてもう一つ、大勢の弱視の小学生をシカゴ・ベアーズ*のホームスタジアムでの試合に招待する、という第二の目標がありました。
*訳注 シカゴ・ベアーズは、シカゴ市に本拠地を置く、アメリカンフットボールの名門プロチーム。1920年創立。アメフトの最上位リーグであるナショナル・フットボール・リーグ(NFL)創設以来のチームである。
プロジェクトは期待していたほどスムーズに前進してくれませんでした。途中でいくつかの紆余曲折があり、先が見えなくなったときもありました。シカゴ・ベアーズからも当初は何度も断られましたが、やがてマイクのプロジェクトは勢いを得ました。2017年の11月のギビング・チューズデー*で、「見れば分かるよ」プログラムのその年の資金調達目標を達成し、さらに目標を50%近く上回ることに一役買ったのです。また、マイクはスペクトリオスやベアーズの幹部とミーティングを重ね、その結果、彼のプロジェクトチームは、地元の子供たちとその家族がクリスマスイブにベアーズの試合を観戦するという機会を作り出したのです。
*訳注 ギビング・チューズデーは、アメリカの感謝祭後の火曜日を指し、この日を寄付の日にしようと全米で運動が広がっている。
ベアーズは、特別な支援を必要とする子供たち15名とその家族にチケットを用意してくれました。子供たちの多くにとっては、生まれて初めてのNFLの試合観戦でした。このプロジェクトにより43名が招待されました。ベアーズは、「見れば分かるよ」プログラムの資金調達に直接的な金銭援助をすることはできませんでしたが、この素晴らしい子供たちとその家族が夢のような体験ができるよう、実際に力を尽くしてくれました。
マイクは、今後も、多種多様な形でスペクトリオスとの協力を続け、イリノイ州のいくつかの学校で講演を行なって、特別支援を必要とする子供たちを励まし希望を届けたいと考えています。
ランドマークから何を学んだかについては、マイクはこう言います。「何かが悪いという前提に立たないこと、失敗はオーケーだということ、プロジェクトの成功は、必ずしも最終結果によって測られるわけではないこと。プロジェクトの創作は、最初はとても難しく見えるってこと。僕は、トランスフォメーションは可能だということを学びました。本当に、可能なのです。放っておいたら起きるはずのなかったことを現実にするーーそれがトランスフォメーションです。ランドマークはSELPで、その素晴らしい土台を提供してくれました」