記事 奇跡の日

ミンディ・サリヴァンさんは、ランドマークワールドワイドの「自己表現とリーダーシッププログラム (SELP)」に参加して、あるプロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトは何を引き起こしたのでしょうか?サリヴァンさんの体験談をお読み下さい。

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『自己表現とリーダーシッププログラム』では、参加者一人ひとりが自分のプロジェクトを作ります。私は、自分の牧場で乗馬を教え、同時に、虐待された馬の保護も行なっているので、牧場でイベントを開催しようというのはすぐ決まりました。ずっとやりたいと思っていたことでした。

「——自閉症を持つ『天使たち』が馬と出会うとき、奇跡が起きるでしょう――」

『奇跡の日』と命名したイベントの、この謳い文句通りのことが現実となりました。

牧場に自閉症のお子さんたちを招待し、馬や犬、猫、七面鳥と触れ合い、ホットドッグとアイスクリームで楽しんでもらう、というこの企画は、2014年4月12日に実施されまた。午前11時から午後3時までの間に、およそ300人が、カリフォルニア州サン・ファン・バウティスタにある私のドリーマー牧場に来場しました。子供のための参加費無料のイベントです。そして、奇跡はすぐに起きました。

最初の奇跡が起きたのは、イベントが始まってわずか30分後でした。

自閉症と身体障がいのある8歳のかわいい男の子が、手綱に引かれたストームという馬に、満面の笑みを浮かべながら乗ったのです。ストームはこの牧場で生まれ育ったアラビア種の雌馬です。子どもが触れようとすると、手が届くように自分から頭を下げてくれる、そんな優しい馬です。

私が男の子の乗馬の様子を見ていると、その子のお母さんが目に涙を浮かべて私に近づいてきて、こう言いました。

「息子は1年前にやっと歩けるようになったのですが、筋力が弱く、身体を使って何かをすることができませんでした。でも今日は、誰の助けも借りずに馬に乗り、一瞬一瞬を楽しんでいます」

2つ目の奇跡はその2時間後に起きました。

先ほどのお母さんが再びやってきて、私を抱きしめ、こう話してくれました。

乗馬を終えてホットドッグとアイスクリームを食べに行ったときも、息子の顔は輝いていた。ランチが終わって息子に、あなたのことをとても誇りに思っている、と伝えると、息子が笑い返して、『お母さん、もう一回お馬さんに乗ってもいい?』と言った、と。

彼女が泣いていたのは、息子さんが8年間の人生で、このとき初めて言葉を発したからでした。

3つ目の奇跡は、イベントが終わる頃に起きました。

別の女性がゆっくり歩み寄ってきて、私をハグしました。彼女は、目に涙を浮かべながら、5、6人の男の子たちと走り回って遊んでいる14才の少年を指差しました。その子たちは干し草の山に飛び乗ったり、飛び降りたりと、男の子が好きそうな遊びをしていて、見ているだけでも嬉しくなる光景でした。

女性は、その14才の少年が自分の息子だと教えてくれました。私が、立派なお子さんですね、とても楽しんでいるようですね、というと、彼女は首を横に振り、こう言いました。

「お分かりにならないのね。息子は、人と交わるスキルが全く無くて、日頃は遊びといっても、たった一人で片隅に座って鼻歌を歌っているだけなの。でも今日は、こんな素晴らしい環境の中で、他の子と一緒に駆け回って遊んでいる。まるで普通の子どものように過ごしているわ」。私は彼女に言いました。「今この瞬間、息子さんは本当に普通の子どもですね」と。

最後の奇跡は、私自身に起きました。

イベントの中盤のこと、私の遠い記憶の中の懐かしい面影が、シャトル用バンから降りて、笑顔を浮かべて私に向かって歩いてくるではありませんか。

目の前に立ったのは、私が13歳のときに初めて出会った特別な馬、ストーミーに乗るきっかけをくれた恩人の女性でした。

当時、彼女とその友人は、近所の牧場で乗馬係をしていました。私は、彼女に牧場に連れて行ってもらうためなら何でもしました。その牧場で、ストーミーと出会ったのです。

ストーミーは元競走馬で、私のような子どもが乗るのには適さない馬でしたが、私はこの大きな黒毛の馬と恋に落ちてしまいました。崩壊家庭の子で学校でも惨めだった私が、少しの間でも、この堂々とした特別な馬の誇り高き主人になれたのです。私は背筋を伸ばし、胸を張って歩いていました。たった3ヶ月の間でしたが、この女性から受けた親切や、そのときに自分が感じたことは、決して忘れられません。そのときの経験が、私の人生を永久に変えました。

この恩人は、フェイスブックの書き込みで私のイベントを知り、車で2時間かけて会いにきてくれたのです。ずいぶん長い年月が経っていましたが、彼女が私に与えてくれたものに対して、直接に感謝を伝えられる、とても光栄な機会が巡ってきたのです。

これらの奇跡は、もし私がランドマークワールドワイドのプログラムに参加していなかったら、決して起きはしなかったことです。

この体験記を読んだ方に掴んでほしいことを1つだけ挙げるとすれば、自分の行動が他の人の人生をどれだけ良い方向に変え得るかを私たちは知らない、ということです。自閉症の天使たちが馬と出会う、という企画であれ、誰かの夢を叶えてあげるということであれ、とにかくやってみて下さい。そこからいくつもの奇跡が起きるでしょう。

英文記事URL
http://www.landmarkworldwidenews.com/regions/north-america/united-states/california/mindy-project/

 

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